共依存克服のためのステップ
依存状態、特に共依存から抜けだすための、助けになるアクションを以下にまとめました。
- 自分が依存状態にあることを認める
- 自分の依存の根底にある、引き金となっている精神的状態を把握する
- 客観視する
- 自分の外に解決を求めない
- 依存状態にある相手から離れた時間を過ごす
Source: www.freeimages.co.uk
以下は各アクションについての説明です。
1.自分が依存状態にあることを認める
自分がどういう状態で何が問題なのか、自分の位置を知らなければ、その先に進むことさえできず、解決のための適切な手段も取れずに、お門違いのアドバイスや解決法を試し続けて、もがき続けることになります。
自分が共依存であるかどうかをチェックしたい場合は、前回の記事をご覧ください。
2.自分の依存の根底にある、引き金となっている精神的状態を把握する
たくさんの方々が共依存の原因の一例として、「幼少時期に親の愛情を受けなかった」とか、「自分の親の夫婦関係が良くなかった」などを挙げています。
これらの、考えられる原因に対する感情は、人それぞれですが、例として、「悲しみ」、「恨み」、「憎しみ」、「嫌悪」、「不安」、「失望」、「落胆」などが挙げられるでしょうか。
この他に、今までの人生での社会生活における影響も考えてみてください。
社会生活における影響とは、育った環境において形成されたであろう自分の思考と行動パターンがあなたの共依存に影響を与えている可能性の事です。
例えば、周りの友達の影響もあるでしょうし、メディアや、憧れの有名人の影響もあるでしょう。
テレビドラマや映画で共依存のカップルの事ばかりが扱われれば、それに感化された人はそれが当たり前になったりします。
不倫も共依存のケースが多いですが、よくドラマの題材になりますよね。
社会生活における影響が思い当たるなら、その影響を受けたであろうことと、それに対する感情を挙げてください。
この場合は、ネガティブな感情ばかりでなく、あこがれ、興奮、同情、そして、欲望などを含む感情が出てくるかもしれません。
感情という形で表現するのが難しい場合は、自分がそれについてどう感じているか、どう思っているかを挙げてみてください。
抽象的でも構いません。要は、そのことに対して特定の感情、思いを持っている自分を客観的に見るのが、ここでのポイントです。
顕在意識で認識できることの他に潜在的なものも影響している可能性があります。
それは、あなた自身が気づいていないことです。
例えば、あなたの親の夫婦関係が、共依存に当てはまる状況にあるのだが、それが普通のことと認識して育ったので、今の自分に影響を与えていたことにさえ気づいていなかったという場合とかです。
潜在的な部分は自分ではなかなかわからない物です。
この他に自分の過去性が影響している可能性も否定できません。
今自分の肉体が生きている今世ではなく、過去性での出来事です。これについては、ここではこれ以上は触れません。
3.客観視する
自分が今の自分の状態と過去の出来事に対しどういう感情を持っているかを客観的にとらえるのです。
その時に、相手との関係と相手が持っているであろう感情、思っているであろうことも含めて、全体を客観的に見ることをお勧めします。
自分と相手の置かれている状況を上空から見ているかのようなイメージをするか、自分たちがドラマの登場人物でそれぞれの思いも含めて、テレビ越しに見ているかのようなイメージをすると、客観視しやすいと思います。
これは、問題をひとつ上のレベルでとらえるという事を意味します。アインシュタインは、問題は作ったのと同じレベルで考えても解決しないというようなことを言いました(本人の言葉とは若干違っていると思いますのでゴメンナサイ)。問題を解決するには別の次元でとらえる必要があるということです。
客観視ができると、依存状態に最中にいる自分を、客観視しているもう一人の自分の視点で、冷静に考えられるようになります。
そうすると、自分が依存している状態とそれが今後にどう影響するであろうか、そして、どうしたいのかを新たな視点で見ることが出来るので、解決に向けて前進できます。
4.自分の外に解決を求めない
また、自分が頑張って、状況が変わるように願うのも、自分の内面と向き合って自分自身が変わることに目を向けていないので、外に解決策を求める行動だと言えます。
あなたが相手に対して何をしてあげられるかではありません。
あなた自身が、自分の内面と向き合い、依存状態からどう脱出できるかです。
自分自身に取り組まないで、相手に尽くすのは、現状への執着です。
あなたが、相手にとっても依存状態から抜け出すことが最良の選択だと思うなら、先ずは、自分に取り組んでください。
自分が救済されないと、相手を救済することは出来ませんよね。
依存したままの自分で相手に尽くしても、一緒に破滅への道を進むことになりかねません。
それが本当にお互いの利益になるでしょうか?それがあなたの相手に対する愛なのでしょうか?
愛と執着を履き違えないことです。
多くの専門家が、依存は、執着であり愛情ではないと言っています。
5.依存状態にある相手から離れた時間を過ごす
ただ、離れるだけではなく、仕事や普段の余暇の過ごし方などの自分の生活パターンからも離れた場所で自分だけの時間を持つことをお勧めします。
友達に会って話を聞いてもらうのも大切ですが、たまには、静かで自然豊かな場所にいってボッ―としたりもいいと思います。
私が特におすすめなのは自分だけの静かな空間で瞑想をすることです。
瞑想法については、これでなければいけないという方法はありません。
お勧め、かつ、簡単な瞑想法については、こちらをご覧ください。
瞑想がうまく行くと、どれだけの雑念が自分の意志とは関係なくマインドに勝手に浮かんでくるかがわかり、自分が普段自分の意志で考えていると思っていることのほとんどが雑念であることに気づきます。
あなたの悩みも同じ雑念であることに気づきます。ネガティブな感情を開放するのに効果的で、上記の客観視の部分で触れた別の次元で問題を捉える助けになります。
これら以外にも、依存克服のための方法は色々あります。
絶対に誰もに当てはまる方法はこれだということは無いと思いますので、本気で抜け出したい方はいろいろ試してみて、自分に合った、続けられることから試してみるといいでしょう。
いずれにせよ、自分が依存状態にあるという現状を認識することが先ずは必要でしょう。
共依存がどのような状態なのかについては、前の記事をご参照ください。