思考を捨てる方法

現状の思考パターンから抜け出すことが悩み解決のカギとなること、そして、思考のほとんどが必要のないものであること、が前回の記事の内容でした。

今回は、思考を捨てる方法についてです。

色々と方法はありますが、一番手っ取り早くて、簡単に出来るのは瞑想です。

瞑想と言っても色々あってどれにしたらいいかわからない


瞑想にも数々の方法があり、調べれば調べるほど違う方法が出てきて、初めてやる人はどれがいいか迷ってしまうことと思います。

どれがいいとか悪いというのはありませんので、取りあえず簡単そうなものを試してみて、そのうちに自分に合ったやり方に落ち着けばよいのです。

座禅を組まなければ効果が無いという事もなく、寝そべって瞑想してもまったく問題ない訳です。

眼を閉じる方法も、開ける方法もあります。

眼を開けるときは、なにか一点に集中する方法と、周囲全体に意識を均等に置いてどこにも集中しない方法がありますが、最初は何か一点に集中する方が、気が散らず邪念が入らないようにしやすいかと思います。

姿勢やステップが細かく設定された瞑想法もあり、これらは特定の効果を得るためにされるケースが多いようです。

慣れている人やCD音声などで、ガイドしてもらいながら行う瞑想もあります。これはインストラクションに従えばいいので、初心者には楽かもしれません。

私の意見では、最初の瞑想は、自分一人で、簡単に、お金がかからず、短時間で出来る瞑想方法を選ぶのがいいでしょう。

先ずは、身体を締め付けない楽な恰好で、邪魔が入らない静かな場所を選ぶのが重要です。

自宅でも、外でもいいですが、騒音の無い場所を選びましょう。

電話は切ってください。Wifiもできれば切った方がいいですが、無理なら瞑想するのと同じ部屋には置かないでください。電磁波を発生するものが近くにないようにするのが好ましいです。

明るいところでやっても、暗いところでやっても構いません。



おすすめの瞑想法


1.あぐらするか、椅子に座って、背筋を伸ばす。


あぐらするなら足の裏を上に向けるように足を組むといいといいますが、私は身体がかたいのでできません。無理な体勢では瞑想に集中できませんので、楽に出来るあぐらでいいです。

2.目を閉じるか、一点を見つめる


一点を見つめる場合は、白い紙に書いた黒丸とか、何もないテーブルか床に置いた石とかを見つめるのがお勧めです。

暗い場所なら、床に置いたろうそくの昇る炎を半眼で見つめるのがよいでしょう。

3.思考を観察する


静寂の中で、目を閉じるか、一点に集中して、自分の呼吸に意識を持っていってください。

吸って吐く呼吸そのものを意識してみます。

そうするうちに、色々な思考が浮かんできます。

その思考一つ一つを観察してみてください。

観察する際には、思考の内容について、これは重要だとか、これはくだらないとかいう様に判断を下さないようにしてください。

判断せず、ただ単に観察するのです。

思考が浮かんでくるのを観察するだけで、その思考一つ一つに感情的に囚われないでください。

4.思考を捨てる


浮かんできた思考を捨て、また浮かんできた思考を捨てを繰り返します。

上記の観察するのと捨てるのは、ほぼ同時に行われます。

思考が浮かび、それを、観察して、そして、捨てるのではなく、思考が浮かんでくるのから捨てられるそのプロセスを別の自分が観察しているというイメージです。

思考を捨てる際に、これは重要でこれは重要でないという様に選別はしないでください。

今悩んでいることでも、明日やらなければいけないことでも、今日観たテレビ番組でも、ある音楽でも、全ては同じように価値のない物、意味のない物、そして、不要な物として扱ってください。

瞑想中に目に入ったもの、ふと聞こえた音や人の声、空腹感、身体のかゆみやむずむず感なども、浮かんでくる思考と同じように全て捨ててください。

マインドに浮かんだ全てのことを、捨て去るのです。

捨てる時に試していただきたいやり方は、

浮かんで来たらすぐに想像の枯れ葉に乗せて心の真ん中を流れている川に流す。

または、

浮かんできたことを、川に流す代わりに、どこか別の次元へ吹き送るイメージをする、です。

その時、浮かんできたことを、即座に流し去るのもいいですが、浮かんだことを心の中でつぶやきながら流し去るのも効果的です。

どちらも、浮かんできたことひとつひとつに執着せずに同程度の意味が無いものとして流し去ることが重要です。

どんどん流していくことで、瞑想中は何もかも忘れることが出来ます。

瞑想したら、何もかも忘れて記憶喪失になってしまうのではないかと心配するかもしれませんが、そんなことはありません。

瞑想が終われば、大事なことはまた思い出すので安心して流し去ることです。

瞑想時間は、15分をお勧めします。15分が長いと感じたら、5分でも、10分でも構いません。

時間よりも、瞑想をすることに集中することが大切です。

タイマーをセットしておくといいでしょう。

瞑想のメリット


瞑想によって、どれだけの雑念がマインドに勝手に(自動的に)自分の意志とは関係なく浮かんでくるかがわかり、自分が考えをコントロールしていないことがわかります。

悩みも、ネガティブな考えも、同じように勝手に浮かんでくるものであることに気づきます。

瞑想すると頭がすっきりして、続けていくうちに、思考パターンによい方向への変化がみられるようになります。

そのうちに、普段の生活においても自分の思考を観察する癖がつき、自分の状況を冷静に見れるようになっていきます。

今まで、自分の不必要な思考に邪魔されていた真実が見えてくるのかもしれません。

そして慣れると、瞑想自体が気持ちいいものになって、ストレスが解消され、心の充実感が得られるようになってきます。

瞑想中、身体に電気的ともいえる微妙な刺激を感じたりすることもあるかも知れませんが、刺激を楽しみ安心して続けてください。

瞑想をしているうちに、自分に必要なアイディア、イメージ、言葉などが浮かんでくることもあるでしょう。

瞑想に慣れるうちにこれらが、自分の雑念と違うことが区別できるようになります。