こだわりイコール執着
特定の社会の概念、生活パターン、思考パターンに囚われることなく、もっと柔軟かつ自由に生きられたらいいなと思いませんか?
こだわりを持つことは、あなたが自由に生きることを制限します。
ここでいう、自由とは肉体的、物質的なことではなく、精神的な状態を指しています。
例えば、「男のこだわり」と言うとなんだか「男の美学」みたいでかっこいいイメージがあるかもしれません。
実際はあなたが最適に、自由自在に生きることを邪魔する、だだのエゴ以外の何物でもないのではないでしょうか?
こだわりは、あることへの執着であり、こだわりを曲げない状態は、こだわりの対象への依存状態にあると言えます。
こだわりがないと自分の存在価値を見出せない
こだわっていないと、自分が自分でなくなってしまうようで不安なのです。
逆に言うと、こだわることで自分の存在意義のようなものを見いだし、安心感を得られるのです。
女性の身だしなみ、体型などについてのこだわりも、これにあてはまります。
「ある程度の身だしなみは必要でしょ」と反論されるかも知れませんので、“過度の身だしなみ”としておきます。
身だしなみのこだわりが過ぎると、例えば、髪型が思うとおりに行かないと、気分がブルーになって人に会いたくなくなったりして、その日の生活に影響を与えたりします。
不良であることがかっこいいと思う男性が、自分の身なりや行動を“不良”のスタイルに当てはめるのも、一種のこだわりで、自分というものをそこにくくり付けておかないと不安なのです。
あなたのこだわりは誰かが提唱するもの
日本の様に国民のほとんどに購買力がある社会では、誰でもこだわっているものがあります。
例えば、ある特定の音楽に対するこだわりや、ある食べ物に対するこだわり、身に着けるものに対するこだわり、乗る車やバイク、そのほか趣味に対するこだわりなど、こだわりを挙げるときりがありません。
雑誌やテレビもこだわりのグッズやスタイルをかっこいいものとして取り上げています。
食に関しても、「こだわり=質の高さ」というのが人々の一般的な理解になっています。
これらメディアが提唱する“こだわり”は、人々の感情的な執着を促すものです。
そして、何かへの感情的執着が、私たちが自分像を形成するのに大きな役割を果たしています。
こだわりは、その人のライフスタイルそのものに影響します。
髪型や着る服、行動パターン、人との付き合い方にもこだわりが現れ、自己顕示欲が働くと「自分のスタイルはこうだ」と社会に主張し始めます。
それはやがて、蓄積されてプライドとなり、自分の事ばかりで、他の人の違う意見に聞く耳をもたない状態になります。
その主張は、実は他人から影響されたもの、誰かがつくったもので自分はそれを真似ているだけだったりしますが、そこには気づかなかったりします。
こだわりの本当の意味
“こだわり”というと、質が高いとか職人気質みたいないい印象を受けたりするかもしれませんが、言葉の本当の意味は、自由に 考えることができなくなることや、どうでもいいことを気にするとか、何かにとらわれている状態を意味する言葉だそうです。
こだわりが過ぎると、あなたの行動範囲を制限します。
そして、あなたの人間関係を制限し、出会いの機会にも影響します。
次の記事は、こだわりが恋愛と人間関係に与える影響についてです。