においと記憶・感情の関係
においは、脳に直接働きかけます。
嗅覚から脳に伝わったにおいによって、そのにおいに関する過去の体験に結び付いた感情反応が引き起こされます。
したがって、においは、私たちが意識するより早く、感情に作用する力を持っているそうです。
アロマテラピーやお香を使った自然療法は、嗅覚から入った情報(におい)が脳に伝わり感情を引き起こす性質を利用したものです。
においは、臭いとも、匂いとも書きます。前者はくさいほう、後者はいいにおいです。
臭いにおいは嫌な体験と感情、いい匂いは、いい体験と感情と結びついています。
嫌な体験とにおいが結びついて、くさい臭いになったりします。
例としては、人によっては食欲をそそる食べ物のにおいも、それを食べて体調を壊して気持ち悪くなった人には嫌なにおいになります。
色々なものににおいがあって、無意識に脳が記憶していたりします。
あるにおいで、訪れた場所を思い出すと言うこともあるでしょう。
また、逆に、ふとした瞬間に、においが無いところで、あるにおいを感じるということもあります。
例えば、鐘の音を聞いたら、炊いていないはずの線香の香りがするとかです。
また、人々に共通のいいにおいやくさいにおいもあります。
生まれた国や育った環境が違くても、同じにおいを嗅いでリラックスできたり、不快に感じたりするのです。
アロマテラピーは世界の色々な国に普及しています。
各アロマの効用は人種を超えて同じです。
これは、形態場という無意識のうちに私たちが共有している場が関係してるとみられています。
形態場の理論は、生物学者で多くの本の著者でもあるルパート・シェルドレイク博士が提唱し、多くの研究者、学者たちの支持を受け、数々の出版物や映画などのメディアでも取り上げられています。
形態場はにおいだけでなく、様々な習性に当てはまります。
また、形態場は人間だけでない生き物の地域や種を超えた共通性に関係しているとされています。
興味がある方は、“形態場(morphic field)”で調べてみて下さい。
嗅覚からの感受性を高めるエクササイズ
においのエクササイズをすると、においと記憶、そして、感情のつながりがよくわかるようになると同時に、嗅覚と視覚との認識にギャップがあることにも気がつきます。
このエクササイズは、二人以上でする必要があります。
先ず、一人が目を閉じて座ります。
そして、他の人がにおいのするものを、鼻の前に持ってきます。
食べ物だったり、アロマだったり、何でも構いません。
座っている人は、目を閉じたまま、においから連想することを、言ってください。
大抵は、過去の体験や人物についての記憶がよみがえるでしょう。
全く忘れていたことが、思い出されたりもします。
そして、一通り連想したら、そのにおいのもとが何かを当てます。
このエクササイズはパーティーゲームとしても楽しめますので、是非試してみてください。
感受性を豊かにするコツの一覧はこちらです。
注:上記のエクササイズは、以下の書籍の内容を参考にしました。
Julie Soskin, How Psychic Are You,The Penguin Press (2009), P21