人間関係の悩みの原因はどこにあるのか

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他人を非難しても悩みは消えない


人間関係の悩みは、職場、学校、家庭、友達間など、あらゆるところから起こります。

毎日、嫌な人に合わなければいけないとなると、苦痛で気が重くなります。

何故、自分が人間関係で悩まなければいけないのか、どうしたらいいのかと、考えたくもない嫌な人のことで頭がいっぱいになり、何かをしいても気がすぐれないという状況に陥ります。

そうなると、悪循環にはまっていき、何もかもが憂鬱でやる気が起こらなくなり、生活全体に影響し、体調まで悪くなったりします。

こういう状態にある時、わたしたちは、悩みの原因は、特定の人にあると考え、「あの人が変わればいい」とか、「あの人さえいなければ」とかいう様に考えがちです。酷くなると、その人を恨み、復讐の念を抱くまで発展しかねません。

このように、多くの人は、悩みの原因は自分の外の“他人”であり、自分には非がないと考えがちです。

でも、実際は、悩みは自分の外の“他人”にではなく、あなたの中にあります。

ある人との関係に対して、悩むことを選んでいるのはあなたなのです。

だからといって、悩むのを無理にやめようとすると、問題を無視することになり、余計ストレスがたまるでしょう。

現状に対して悩むということは、現状を変えたいと言う願望の表れでもあります。
悩むという行動とっているあなたは、今の状況を変えたい、良くしたいと思っている訳で、進歩する機会を得ている状態にあると言えます。

悩んでいる自分を客観視する


現状の悩んでいる状態から前に進むには、悩んでいる自分を肯定して、客観視することが重要です。

先ず、悩みの対象の相手に対して、自分がもつ感情を客観的に見つめて、全て書き出してみてください。

そうしたら、自分の感情はひとまずわきに置いて、今度は相手があなたに対して、おそらく持っているであろう思いと感情を、あなたなりに考えて書き出してみてください。

たとえそれが、理不尽で自分勝手な都合によるものだとしても構いません。

相手の立場にいるつもりで考えてみてください。

その上で、自分と相手の対峙している関係を客観的に見て、客観的に見ているあなたが、それをどう思うかをもう一度考えてみて、書き出します。

このとき、あなたと相手の対峙関係を、上から見ているようなイメージをすると、客観視がしやすくなります。

客観視したところで、悩みがいったいどこにあるのかを考えてください。

悩みは、客観視された、相手と対峙しているあなたの感情からきているのではないでしょうか?

私たちは感情があるから悩みます。

悩めば悩むほど、そこに焦点をあてて感情的に囚われるので、他のことが見えなくなります。

どんどん深みにはまって、悩む為に悩むような状態になってしまいます。悩んでいる自分があたりまえになってしまうのです。

客観視することで、一歩引いて悩むという行為をしている自分を見ることが出来ます。

そうすると、悩みの渦中にいて見えなかった、選択肢が見えてきます。

悩んでいる現状を別の視点で見ることが出来るとも言えるでしょう。

自分が変わることで悩みから解放される


上に書いたような客観視は、違ったレベルで状況を捉える意識を養う練習になります。

意識が変わると、同じ状況が悩みの対象では無くなります。

自分が内から変わることで、自分の見る外の世界が一変するので、“他人”のことで今まで悩んでいたことについての捉え方も変わるのです。

自分の外にある他人を非難して変わって欲しいともがく代わりに、自分の内を変ええることで、自分の外の他人に対する見方を変える、逆転の発想のようなものです。

自分の外(周り)の環境を変えたいと思う時、通常、人は自分が動いて、違う場所に移動したり、新しいことを始めたりします。

しかし、人間関係においては、自分が動いて違う見方をしようとせず、今の位置に留まった状態で、相手を動かそうとしたり、変わってくれることを願ったりする場合が多く見られます。

そこから、動けば景色が変わるのに、立ち止まった状態で景色を動かそうともがいているようなことを、人間関係においてはやっている場合が多々あるということです。

自分の限られた観念が同じところに停滞している状態で、自分の影響力が届かない自分の外の世界を変えたいと、空回りしてしまうのです。

自分が変わるほうが、相手に変わってもらうより、はるかに簡単で、しかも、結果的には自分がよりよい状況に導かれることになるでしょう。

現状に対する執着がある状態で、自分が変わるのは言うほど簡単ではないかもしれません。

しかし、悩んでいるのは自分ですので、自分が変わらないことには、悩みから完全に解放されることは難しいと言えます。

相手を説得して変えようとしたり、攻撃しても、根本的な解決にはならず、そこには、後悔の念、または、根強い不満や怒り、果ては、恨みの念が残ることになります。

自分が変わることは、あきらめでも、負けでもありません。

意識的進化につながり、現状にたいする執着から抜け出して、自分が見る世界を広げるステップなのです。

プライドは足かせにはなっても、助けにはなりません。プライドについてもっと知りたい方は、別記事、“プライドはいらない、それとも、プライドは持つべき?”をご覧ください。